映画「犬鳴村」:感想と妄想

公開当時から話題となっていた、

清水崇監督の「犬鳴村」。

Amazon Primeで配信が始まったので、

見てきました。

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都市伝説系のyoutubeチャンネルを

見るのが好きなので、犬鳴村についても

映画を見る前からほんのり知っていました。

犬鳴トンネルを抜けると、

「この先日本国憲法適用されず」の看板があり、

鎌を持った村人に追いかけられる…というのが、

定番ですかね。 

過去に実際に犬鳴村に行ったyoutuberがその後、

消息を絶った…みたいな話もあって、

ロマン(?)が詰まってますよね。

 

ざっくりあらすじ

霊感のある臨床心理士・奏は、

勤務先の病院で不思議な声が

聞こえる少年に出会う。

一方、奏での兄である悠真は、

動画配信者である彼女に

連れられ、犬鳴村を訪れる。

そこで何者かに襲われ、

命からがら逃げだすが、

それ以来彼女の様子がおかしくなる。

悠真は彼女のことを奏に相談するが、

次々と不吉で恐ろしい出来事が

起こり始めて…

 
感想
うーん、個人的には期待外れでした。
幽霊のビジュアルが怖くない。
画質の悪いゾンビみたいな感じ。
はっきり見える時よりも、
足だけとかチラッと画面の端に映る方が
心霊番組を見ているようで怖かったです。
 
犬鳴村潜入時の一人称視点カメラは、
「REC」みたいでよかったです。
(よくある手法ですが…)
何か映ってはいけないものが
映っているんじゃないかと、
ドキドキさせられましたね。
ただ、基本的にどれも予想が
つく驚かし方なので、新鮮味は…
ちなみに、アマプラでは
「怖くないver」の犬鳴村も配信中です。
バカバカしくてけっこう笑えるので、
ぜひ一度見てみてください!笑
 
余談ですが、大阪にも「犬鳴山トンネル」と
いう場所があるんですよ。
ちなみに、こちらも屈指の心霊スポットです。笑
キン肉マンの作者で有名な
ゆでたまご先生がデザインした、
「イヌナキン」というキャラクターも
有名なので、気になる方はこちら↓
 
▽以下、ネタバレ含む私の感想 兼 妄想です。

 最後に少年が犬化したことからも、

犬化の継承は別に女性だけが
受け継ぐものではないことが
考えられます。
なので奏が犬化したのも、
女性だから継承したのではなく、
母親の血を濃く受け継いでいるから。
冒頭で奏の父親が悠真について母親に、
「(出来が悪いのは)お前の血を
受け継いでいるからだ」と言う
シーンがありましたが、
実際に母親の血を濃く受け継いでいたのは、
父親と同じ医療の道を歩む
”出来の良い”奏だった、
というのは何とも皮肉だなと感じました。
「田舎の中年九州男児」像が
煮詰まったようなキャラクターで
ホラーとは関係ないですが、
嫌な気持ちにさせられるシーンでしたね。笑
 
あと、摩耶についてですが、
摩耶が生んだ子供は健司ではなく、
本当に犬との間にできた
子供だったのではないか、
と考えるのも面白いかなと。
現実には人と犬の間に
子供は生まれないので、
一気にファンタジーになってしまいますが。
 「犬鳴村の女は犬と交わっていると
電力会社の人間が噂を流した」と健司は
言っていましたが、
それ噂じゃなくて本当だったんじゃないの?
健司の子供ではないからこそ、
摩耶は止めようとする健司を攻撃し、
取り戻そうと犬化したんじゃないの?
もしそれが本当なら、
命をかけて自分の子供を守ったつもりが、
犬の子供を守っていたんですから、
健司はかわいそうな男ですね。
 
バッドエンド好きなので、
ついつい暗い方を考えてしまう…